父部
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フ ホ [麌]
○ちち。○祖─は父の父、伯─は父の兄。外祖─は母の父。○おきな「─老」○老年の男子の美稱、呂望を「師尙─」范增を「亞─」といふ類。○おやぢ、身分賤しき老人、野老「樵─」「田─」「漁─」○あざな。もと甫に作る。
自分の父の敬稱。=大人·嚴君·家大人。
父と兄と。論、子罕「出則事公卿、入則事──」
父と子と。易經「有男女、然後有夫婦、有夫婦、然後有──」
禽獸は禮なし、故に父子牝を共にす、麀は牝鹿 メジカ 曲禮「夫惟禽獸無禮、故父子聚麀」
父と子との閒には善を責め求むるを爲さず。孟、離婁「夫章子、子父責善而不相遇也、責善朋友之道也、父子責善、賊恩之大者」
父として尊びつかふ。漢書、鮑宣傳「陛下──天、母事地、子養黎民」
父の友、執は父と同志の人。曲禮「見父之執、不謂之進、不敢進杜甫詩「怡然敬──、問我來何方」
ちちと、ぢぢと。又、せんぞ。晉書「我──名播四海、寧不知耶」
ちち方のやから。周禮「再命齒于──」
○ちちの行ひし道。論、學而「三年無改父之道」○父たる者の守るべき道。
○ちちと、ははと。○轉じて、人を尊び稱す。詩、大雅「豈弟君子、民之──」
子の身をいふ。禮、祭義「曾子曰、身也者─────也、行─────、敢不敬乎」
ふるさと、故國。論、微子「枉道而事人、何必去────」
父母の善き譽。禮、內則「將爲善、思貽────必果」
父母は子の病氣のみを最も心配する〔論、爲政〕
ちちおや(親父)
村里の重立ちしとしより。漢書、高帝紀「置酒沛宮、悉召故人──子弟佐酒」
たとへ父が父道を失ふとも子は子たる道を盡さざるべからず〔古文孝經序〕
子たる者、父の讎は必ず報殺すべきをいふ。曲禮「父之讎、弗與共戴天」
父が子の罪惡をかばふは人情の美なる義〔論、子路〕
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ハ バ [哿]
ちち(父)──は俗語、父の義。
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タ [麻]
○ちち(父)○俗に祖父を呼ぶ稱。○尊者の稱。南史、始興王憺傳「人歌曰、始興王、民之─」
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ヤ [麻]
もと耶に作る
○ちち、父の俗語「阿─」○尊稱として用ふ「老─」「太─」○ 國 オヤチ 老叟の義。又、己の父の謙稱。
○ 俗 ちち。○尊稱、うし、大人。宋史、宗澤傳「北方常尊憚之、必曰宗──」