生部
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セイ シャウ [庚]
○うまる、うむ(產)子をうむ。○いきながらふ、いく。死の對。轉じて世に在る義とす「一─」「平─」○いかす(活)殺の對。○いのち「─命」孟、吿子「舍─而取義」○おこる。おこす(起)○やしなふ、そだつ(長養)史、孟嘗君傳「其母竊擧─之」○いづ。いだす。○なる。なす(造)○はゆ、草木がはえる、おふ、成長する。○みち(義理)○すぎはひ、くらし(產業)○瑕なきこと。○いきもの(動植物)論、鄉黨「君賜─必畜之」○なま(不熟)又、物事が十分に練熟せず。○いけどり(禽虜)いきながら、いきてゐるまま「─擒」○讀書人の稱「先─」「後─」「書─」○自己の謙稱「小─」「晚─」○俗語に用ふる無意味の助字「太俗─」「作麽─」
生きたるものは必ず死す。揚子法言「──────、有始者必有終、自然之道也」
○いきいきしたる心。圖繪寶鑑「──活動」=生機。○ 俗 商賈交易。
おひそだつ。詩經「載震載夙、載生載育」=生長。
いのちを貪る、恥をしのびて一日一日とくらす。偸又婾に作る。李陵、答蘇武書「豈──之士、而惜死之人哉」
心を勞らし、意を苦むる所なきをいふ。列子「────、視富如貧、視人如豕、視我如人」
生きながらへることをむさぼる。淮南子「或──而死、或輕死而得生」
生きてゐる者を十分に養ひ、死者を丁寧にとむらふ。孟、梁惠王「────、王道之始也」禮、禮運には喪を送に作る。
安心して生活せず史、主父偃傳「苦───」
己の生れたる家、さと、實家。
みどりご、孩は幼兒のはじめて笑ふをいふ。李密、陳情表「──六月、慈父見背」
○固陋にして無作法 ブサハフ 拊掌錄「北都有妓女、美色而擧止──、人謂生張八」硬一に梗に作る。○詩文の熟練を缺くにいふ。
はじめての客。熟客の對。東坡志林「子由作棲賢堂記、僕爲書之、且欲與廬山結緣、它日入山不爲──也」
○萬物を生ずるいきいきしたるいきほひ。禮、月令「季春之月、──方盛、陽氣發泄」○敵愾の氣を生ずる。國語「我曲楚直其衆莫不──」
いけどる。魏志、李通傳「──黃巾大帥吳霸」禽は擒に同じ。
前條に同じ。
しゃうが、はじかみ、宿根草の一、根莖は黃色にして辛味あり、藥用又食用とす。=生姜。
○未だ死せざるうを。○なまうを、なまざかな。=鮮魚。
生存中に設くる墓。陔餘叢考「司空圖作──、每春秋佳日、邀賓友遊咏其上」=壽藏。
いきながらふ。又、よわたり。文子、道德「自天子以下至于庶人、各自──」
いきてかへる。劉長卿詩「天南一萬里、誰料得──」
くらし、なりはひ。劉滄詩「自憐──事悠悠、浩渺滄浪一釣舟」=活計。
いきわかれ。後漢書、馬援傳「出征交趾、土多瘴氣、援與妻子──、無悔吝之心」=生別。
なりはひ。史、封禪書「不治──而饒給」
きぎぬ、ねらざるきぬ。畫史「古畫至唐初皆──」=生縑。
ねらざるきぬ。圖繪寶鑑「畫梅於──扇上」
○軍中のとりこ、捕虜。漢書、李陵傳「捕得──言」○牛馬の類〔魏志、王昶傳、注〕
財利を生ずる。大學「──有大道」=生利。
いかすと、ころすと。蘇軾詩「書生只肯坐帷幄、談笑毫端弄──」=活殺。
○なりはひ。史、陳丞相世家「其嫂嫉平之不視家──」=生業。○自然物に人工を加へて財物を增しふやす作用。
生產せし財物の高。
財物を生產するちから。
生存中に神として祭る爲め立てし祠。漢書、于定國傳「父于公爲郡決曹、決獄平、郡中爲之生立祠、曰于公祠」
生徒と敎師と。李覯、袁州學記「──有舍、庖廩有次」
すきたるままの紙、唐代、喪あるときに用ひしもの。熟紙の對。韓愈、與陳給事書「用──寫」
○はがはえる、男は生れて八月、女は七月にして齒を生ず。周禮、司民「自──以上、皆登于版」○轉じて人民の義とす。
たんじゃうび。顏氏家訓「江南風俗、二親若在、每至──、常有酒食之事」=生辰·誕辰。
死をいかし骨に肉つける。人の大恩を受くるにいふ。左、襄二二「所謂生死而肉骨也」
人民。唐人、太宗の諱を避けて民を人といふ。白居易詩「柱國勳成私自問、有何功德及──」=生民。
異志あるをいふ。左傳「戎之──、國之患也」
たんじゃうび。=生日·誕辰。
民をそだて財をあつむ、國力を養ふ義。左傳「伍子胥曰、越十年──、而十年敎訓」
○いきいきしたる色つや。○色に生ずる、顏色にあらはれる。孟、盡心「其──也睟然見於面」
生物が子を生みて次第にふえる、生產繁殖の義。左傳「效天之──長育」
そだつ。朱熹詩「動植各──、德容自淸溫」
刈りて未だ枯れざるまこも。詩、小雅「皎皎白駒、在彼空谷、──一束、其人如玉」其の德玉の如き賢人が、世に用ひられず、白駒に乘りて遠く去らんとするを惜みて、せめて一束の──を秣 マグサ として贈りたしとの意。
物の絕えずして生ずる貌。易、擊辭「──之謂易」
現世も未來も、何時の世までも、未來永劫。
畫を書くきぎぬ。韓愈詩「──數幅垂中堂」
生きてをるうち。死後の對。杜甫詩「──相遇且銜杯」
なま。又、あたらしくいきいきする。搜神記「鱸魚皆三尺餘、──可愛」
をりあしく、意外に。盧照鄰詩「──帳額繡孤鸞」=生怕。
いきながらふ。李覯詩「行行求飮食、欲以助──」=生存。
いきながらふ。陸游詩「──惟冀酒泉封」
生物が各自の生存上より起る競爭。
俳優の名稱、生は男優、旦は立おやま、淨は惡人、末は立役又あらごとし〔莊嶽委譚〕
いけどりてつれくる。
生れながらにして知り安んじて行ふ、聖人をいふ。中庸「或生而知之、或學而知之、或困而知之、及其知之一也、或安而行之、或利而行之、或勉强而行之、及其成功一也」
おひそだつ。司馬相如、上林賦「隆冬──」
いきもの。竹書紀年「鳳凰不食──」
きたへざる鐵。詩經、疏「耋者色如──」
學校にて敎を受くる者。後漢書、寇恂傳「修鄉校、敎──」
いきいきしてうごく、畫などの眞に逼るをいふ。東觀餘論「以氣韻──爲先、經營位置爲下」
○いけどる。史、淮陰侯傳「毋殺廣武君、有能──者、購千金」=生捕·生獲。○ シヤウトク うまれつき。
他人の詩文を丸ぬすみする義。唐詩記事「時語曰、活剝張昌齡、生吞郭正一」
なまのにく。熟肉の對。漢書、東方朔傳「──爲膾、乾肉爲脯」
○生れ歲。後漢書、呂布傳「──以來、不聞天下有劉備」○いきてゐる閒、壽命。次條參看。
丈選の古詩の句。
人は生きてあることの樂みを知りて其の苦みあるをしらず。列、天瑞「人胥─────────」
人の世に在るは、一時の寄留の如く、死亡は本宅に歸るが如し。淮南、精神「生、寄也、死、歸也、何足以滑和」
陰曆十六日。書經、傳「周公攝政七年三月、始──、月十六日」疏「無光之處、名魄也」
いけどる〔史記、自序〕
王化に服せざる蠻人。熟蕃の對。
いきぼとけ、善知識の高僧。水心題跋「至以俚語目爲──」
生物の構造·狀態·分布等を硏究する科學。
○あらての兵。○新兵。
へいぜい、平常に同じ。史、張耳陳餘傳「──聞耳餘賢」=平生。
いきわかれ。死別の對。=生訣。
いけどる。穆天子傳「──虎而獻之」=生擒·生獲。
己を生みたるはは。庶母·繼母の對。南史、謝瞻傳「所──郭氏疾」
たみ、人類。孟、公孫丑「──以來、未嘗有也」
いのち、壽命。北史、源賀傳「人之所寶、莫寶於──」
○新らしき方面、新機軸。杜甫詩「凌煙功臣少顏色、將軍下筆開──」○はじめての面會。
おひしげる。易林「甘露溽暑、萬物──」
○うまれてこのかた。○うまれつき。
○生物の生活する原理を硏究する科學。○人身生理學。
いきもの。宋史、食貨志「昆蟲未蟄、草木猶蕃、輒縱燎原、則傷──、須十月後方得縱火」=生物。
○たみ。晉書、慕容盛傳「──仰其德、四海歸其仁」=生民。○いのち、生命。沈約文「──有限、勞役過瘥」
○たすかるべきみち。陶潛文「江革齊人也、漢章帝時、避賊負母而逃、賊賢之不害、而吿其──」○はじめて通る路。熟路の對。
活路 ニゲミチ をひらく。魏志、曹仁傳「圍城必示之活門、所以開其生路也」
國 じがい(自害)=自殺·自刃。
一生のあひだ。莊、養生主「吾生也有涯、而知也無涯」
佛 いのちある者は必ずほろぶ。
佛 生滅の諸現象を滅斷して佛果を得る。涅槃經「諸行無常、是生滅法、────、寂滅爲樂」
佛 生ると老ゆると病むと死ぬとの四苦は人の免るべからざるもの。法華經科註「────四苦也」
やさしく美くしき婦人。書言故事「人妻有三可畏、年少之時視之如───、安有人不畏───耶」
5畫
シン [眞]
むらがりて盛んに生ずる、おほし(衆多)詩、大雅「──其鹿」
6畫
サン [潸]
○うむ、子を生む。うまる、子が出生する「安─」○うまれ。孟、滕文公「陳良楚─也」○うまれたる物「海─」「物─」○なりはひ、くらし「生─」「─業」「恆─」○もとで(資財)
國 うぶぎ(產著)
できそだつ、毓は育。嵆康文「詳觀其區土之所──」=生育。
產物の出來高。
婦人の出産を取り扱ふ醫術。
なりはひ。又、生產の業。韓非、解老「外不事利其──」
つくりだす。
出產の時のしとね。避暑錄「婦人疾莫大於──」=產褥。
前條に同じ。
○人の生れ出たる地。○物の生ぜし地。
とりあげばば(助產婦)經國大典「──則給料」=穩婆。
其の地に生ずるもの。=土宜·物產。
たまごをうむ。
國 天地萬物をうみなす靈妙なる神靈、造化の神。=造物主。
7畫
サウ シャウ [庚]
通音セイ
○をひ、兄弟姉妹の生みし男子。○むこ(むすめの夫)孟、萬章「帝館─於貳室」舜が堯の女を娶りし故にいふ。後世、壻の居室を─館といふは此に本づく。=壻。
ズヰ [支]
蕤は俗字
○さかんなり。○草木の實の垂れる貌。
(次條)の俗字。
9畫
ソ ス [虞]
よみがへる、死して更に生きる。=蘇。