广部
0畫
ゲン [琰]
○屋の一邊の斜に下 サガ れる形。○むなぎ(棟頭)○ 國 マダレ 漢字の構造を示す用語、麻の字の頭の垂れの義。
2畫
ヒ [紙]
○そなふ(具)左、襄九「官─其司」○をさむ(治)左、襄二五「楚子木使─賦」○おほふ。=庇。
3畫
ハゥ [庚]
國音シャウ
○たひらか(平)○ 國 音シャウ莊(艸部七畫)の字と同義に用ふ。蓋し莊の草體より譌 アヤマ りしもの。
國 なぬし、德川時代の村長、むらをさ。=里正·莊屋·村甲。
4畫
キ [紙]
○ぜんだな、とだな(食器棚)○おく(置)收藏する。
○とだな、ぜんだな。集韻「──藏食物」○轉じて總べて棚 タナ の義に用ふ。
牀(爿部四畫)の俗字。
○ゆか。 國 ○ トコ ねや。○疊のしん。○─ トコ の閒。○─屋 トコヤ は理髮店。
國 長病人の體のねどこに觸れる局部に出來るかさ。=蓐瘡。
國 朝起きてねどこを離れ岀る。
ジョ [語]
○かき(牆)家の東西に在りて內外を界するかき。○まなびや、殷代の學校「庠─」「校─」孟、滕文公「殷曰─」○ついで(順次)「順─」「次─」孟、滕文公「長幼有─」ついでる、次第する。詩、大雅「─賓以賢」○のぶ(敍)陳述。○はし、いとぐち(端緒)○はしがき、書物の卷頭に置く文體。=敍。○はしがきを書く、─する。○送別又は壽を祝するに用ふる文體「送─」「壽─」○ 國 ツイデ 其のをり、便宜「歸國の─に立ち寄る」
文體の名。冊府元龜「後魏李仲尙、少以文學知名、二十著前漢功臣──」
○ついで。次第。國語「陰陽──、風雨時至」○ついでる、次第する。
年齡の長幼を以て席次を定める。中庸「燕毛所以──也」
鄕里にある學校。漢書「──置孝經師一人」=庠序。
東西の廊下のはし。儀禮、鄕飮酒禮「主人坐、奠爵于──」爵はさかづき。
著作者が自ら著作の旨趣を述ぶるをいふ。=敍傳。
書物のはしがきと、おくがきと。=題跋。
はしがき。=敍文·緒言·弁言。
國 芝居の初のまく。轉じてすべて物事のはじまり。
順をたててならぶ。史、伯夷傳「孔子──古之仁聖賢人」
本論の前置として總體につきて論ずる文。=緒論。
ヒ [寘]
○ひさし(廡)○かばふ、おほふ(蔽)○よる(寄)○おかげ「─蔭」護りおほふ。禮、表記「有─民之大德」
おかげ、かばふ、ひさしや、木かげが雨露をふせぎて物をかばふ如く護り助ける。左、文九「公族公室之枝葉也、若去之則本根無所──矣」
かばふ。たすけまもる。五代史、王建立傳「明宗爲──之以免」=庇保。
庇護に同じ。
5畫
カゥ [庚]
○かのえ、十干の第七位。=上章。○西の方位。○よはひ(齡)癸辛雜識「同─者數十」同─は同齡。○かはる、さらに、更(曰部三畫)に通じ用ふ。○つぐなふ(償)檀弓「請─之」○みち(道)○倉─はうぐひす。=商庚。○長─はよひの明星 ミヤウジヤウ
○かのえと、みづのとと。○軍中にて、飮食を求むるに用ふる隱語。左、哀十三「吳申叔儀乞糧于公孫有山氏(中略)對曰、粱則無矣、麤則有之、若登首山以呼曰──乎、則諾」注「庚西方主穀、癸北方主水」俗に乞貸を呼庚呼癸といふは此に本づく。
國 かのえさるの日に夜を守りて寐ねざる行事、此日三尸蟲が人の油斷をねらひて惡事を天帝に密吿すると說き、道家にては三尸蟲の神を祭り、佛家にては帝釋天と靑面金剛とを祭る。=庚申會。
テイ [薺]
○そこ、した、物の下部「水─」「花─」○やまにをる(山居)○器のしり(器臀)「囊─」○くだる(下)○まつ(待)○とどまる(止)とどこほる(滯)○いたる(至)いたす。孟、離婁「瞽膄─豫」○と、といし。孟、萬章「周道如─」=砥。○したがき(文稿)春明退朝錄「公家文書藁、中書謂之草、樞密院謂之─」○なんぞ(何)疑ふ詞。○助字、こと、又は者の意。小學外篇「天下無不是─父母」=的。
おくそこ。唐書、魏徵傳「展盡──無所隱」=蘊奥。
俗 しもべ、はしたもの、奴婢、底下は卑劣の義。=小底。
をはり、きはまり。後漢書「澶漫瀰流、無所──」=終極。
底本に同じ。會典、吏部「查對──、明白照例」
とどまる。詩、小雅「靡所──」
したがき、ひかへぼん、草稿〔宋敏求、春明退朝錄〕=底册·稿本。
といし、底はきめのこまかきといし、厲はあらと。轉じて、とぎみがく。漢書、枚乘傳「磨礱──」=底礪·砥厲。
國 しんそこの考へ。=心底。
國 しんそこの根性「───が惡い」
なぜ、いかなれば。唐人の詩に多く用ふ。=何事。
テン [豔]
○みせ、たな、貨物を陳ね置きて賣る處。宋史、趙普傳「營新─規利」○はたごや(旅舍)杜甫詩「野─引山泉」○ 國 タナ 家の義「明き─」「─子」
みせの使用人、商店の雇人。
みせ。隋書、裴矩傳「帝命三市──皆設帷帳盛列酒食」
みせのあるじ、商店の主人。麗情集「──扣門視之」
みせなみ。陸游詩「笙歌──賣新醪」
みせさき、みせのほとり。
○いへ、へや。舊唐書、食貨志「別有宅舍──等所貯錢」○俗にみせや(商店)の義に用ふ。
國 借家人の保證をする。又、其の人。
國 借家に住む人、借家人。
國 借家より、追ひたてる、借家を立ち退かされる。
國 家賃 ヤチン =借家料。
國 みせをやめる、商賣をやめる。=廢業·閉店。
國 みせびらき、開業する。=開店。
ハゥ [有]
○くりや(廚)だいどころ、炊事場。○料理 レウリ 割烹「珍─」又、料理人「良─」
太昊───は、太古三皇の世の初に出でし皇帝、犧牲を養ひて庖廚に充つることを敎ふ。=伏犧氏·炮犧氏。
くりや、料理べや。張耒詩「肥兔與奔鶉、日夕懸──」
料理をつかさどる人。韓詩外傳「身執鼎俎爲──」=膳宰。
○周代、膳羞 レウリ の事を掌る官名。○轉じて料理人の義とす。莊、逍遙遊「許由曰、──雖不治庖、尸祝不越俎而代之」
食膳の事をつかさどる官。左、哀、元「爲之──以除其害」
くりや、だいどころ。孟、梁惠王「是以君子遠──也」
○古、名高きれぅりにん。莊、養生主「──爲文惠君解牛」轉じて廣く料理人。=庖人。○ 國 ハウチヤウ 料理用の刃物。=庖刀。
フ [麌]
○くら、朝廷の文書、又は財貨を藏するくら「─庫」「祕─」○財幣を掌る官吏「玉─」「泉─」○やくしょ(官廳)百官の居る所「官─」「公─」「政─」○みやこ「都─」○あつまる(聚)人又は物の聚る所。○唐代の制、州の大いなるもの。○人の邸宅の稱「─第」○はらわた「六─」=腑。○─君は唐の代、太守の稱。○ 國 縣と共に地方自治團體の最上級、郡及市より成り立つ「東京─」
府の政を司る長官、府知事。唐書、百官志「──各一人、掌宣德化」
國 昔、太宰府に置かれし學校。
○漢代、太守の尊稱。後漢書「廣陵太守陳登、患胸中煩懣、華佗脈之曰、──胃中有蟲」○尊者の稱。搜神記「胡母班嘗至泰山側.爲泰山──所召」○亡き父の敬稱。朱子語類「無爵曰──夫人、漢人碑已有、只是尊神之辭、──如官府之君」
國 府の行政事務を議決する機關。
貨財器物等を入るるくら。禮、月令「季春之月、開──、岀幣帛」
役所の書記。儀禮、士冠禮、注「周禮三百六十官之下、皆有──胥徒」
やくしょ。後漢書、劉般傳「──寬敞」=官署·府署。
くらやくにん。
國 古の六衞府の屬官、供奉隨身をつとめ、又衞府の記録を掌る。
やくしょ。後漢書、宦者傳序「──第館、棊列於都鄙」
政府のかねぐら。後漢書「轉運之費、空竭──」
國 府の行政事務を執る役所。
朝廷の政を行ふおもてむきのやくしょのうち。おくむきを宮中といふの對。諸葛亮、前岀師表「宮中──、俱爲一體」
宮廷を守護する兵隊、近衞兵。後漢書、竇武傳「──漸盛」
役所のやくにん。淮南子「──守法、君子制義」
廟(广部十二畫)の俗字。
6畫
キゥ [尤]
○おほふ(庇)かげ(蔭)○いこふ、木の蔭にやすむ、休に通ず。
シャウ [陽]
○やしなふ(養)老人を養ふ。又其の處、古、長幼の序を敎ふる爲めに學校にて養老の典を行ふ。禮、王制「有虞氏養國老于上─、養庶老于下─」○まなびや、鄉校「─序」孟、滕文公「夏曰校、殷曰序、周曰─」
庠序に同じ。梁武帝詔「宜大啓──博延胄子」
鄕里の學校。孟、梁惠王「謹──之敎、申之以孝弟之義」
①ト·ド [遇]
②タク [藥]
①のり(法制·規則)「制─」「法─」「常─」「矩─」○ものさし、物の長短を計る器「─量衡」○どあひ、ほど「程─」○とき(時·年代)○たび(囘數)○天球·地球の周圍を三百六十分せしきざみ。○やぅす、人がら、風采「態─」○はらまへ(器量)「─量」「局─」「器─」「識─」「襟─」漢書、高帝紀「有大─」○のっとる(則)○わたる。漢書、西域傳「谿谷不通、以繩相引而─」=渡。○ 國 すくふ(救)佛の道に入らしむ「濟─」○僧となる「得─」○初─は人の初めて生れし年時をいふ。○用─は用費 イリメ 漢書、武帝紀「用─不足」
②はかる(謀)みつもる「測─」「忖─」「揣─」「臆─」○ 國 タクタシ 字音を借りて希望を表はすに用ふ「被下─」
同訓異義
ハカル 度·計·謀·圖·量·稱、測·料等の別は計(言部二畫)の條を見よ。
人にこえてまさる。漢書、揚雄傳贊「必──諸子矣」
船にて水を渡る。梁書、王茂傳「衆號二十萬、──請戰」=渡航。
國 物事に恐れざる心。
○歌曲をつくる。漢書、元帝紀「自──被歌聲」○歌曲を按じて歌ふ。張衡賦「──未終、雲飛雪起」
のり、きそく。魏文帝銘「百寮師師、楷玆──」
のけもの、法度 キマリ の外、除外例「──視」後漢書、隗囂傳「當置此二子於──耳」
○めもりのかず、溫度·角度などのきざみ目のかず。周禮、天官「日月星辰之──天道備焉」○たびかず。=回數。○しな、定りたる制度。莊子「禮法──刑名」
衆生を濟度して、煩惱の苦を脫せしむ。南史「──衆生」
古、人を僧尼にする時、官より渡したる免許證。唐會要「天寶六載、制僧尼道士令、祠部給牒度之」
○ものさしと、ますと。周禮「壹其──」○はらまへ、人の器局。韓愈文「──不敢窺涯涘」
ものさしと、ますと、はかりと〔書、堯典〕
○はかる。=揆度。○ ドキ のり。蔡襄詩「乾綱不息、章明──」
はかる。韓非子「人主所與──也」
會計をつかさどる官。唐書、百官志「──掌天下賦租物產豐約之宜、水陸道途之利、歲計所岀、而支調之」
○淸朝の末、戶部を改め稱す、民國となりて財政部と改む。○ 國 朝鮮總督府に屬する一局部にて、租稅及會計事務を司る。
土地をはかる。禮、王制「司空執度、──居民」
はかる。大戴禮「決之以卒而──」
7畫
コ ク [遇]
○くら(藏)兵車 イクサグルマ を入れおく所「武─」「兵─」○轉じて廣く樂器·祭器文書等のくら「倉─」「府─」「齋─」「寶─」○天─は星の名。
政府のくらのぜに。晉書、陶侃傳「盜用──父死不奔喪」
品質最良の緞 ドンス 杭縣·江寧等に產す、淸朝の時の貢物にして戶部の緞疋庫に入るが故。
俗 銀塊の一種、淸國政府の標準銀。
くらばんの役人。魏志、鄧哀王冲傳「太祖馬鞍在庫、而爲鼠所齧、──懼必死」
武庫の樓。後漢書、楊由傳「時有大雀、夜集──上」
佛 寺の臺所、寺の廚。=庫裡。
ザ [箇]
○せき(席)ゐどころ(席次)すわるところ、ざしき「四─」「滿─」「御─」「高─」「末─」「虛─」○しきもの。○星のやどり「星─」○ 國 ザ 芝居小屋「歌舞伎─」○ クラ 位 クラヰ の義「高御─」
座右におきて身の戒とする格言。李至文「崔子玉爲───、白樂天亦爲───」
一座の衆人の心を引きつける。杜甫詩「一見能──」
同じ席の人、其の席に在る客。
其の場のなぐさみ。
すわりばしょの順序、席順。=席次。
國 ○客をとほすへや。=客閒。○へや。=室。
座のうへ、せきじゃう。後漢書、孔融傳「──客恒滿、尊中酒不空」
○唐代に、試驗を主る官吏の稱。因話錄「及第人就中書、見──」○ ザス 國 比叡山延曆寺の貫主の稱、卽ち天台宗の管長。
禪家にて靜坐して悟道を求むる行 ギヤウ
國 黑大豆を砂糖醬油にて煮つめたるもの。
○すわりばなし、對座してするはなし。○其の場かぎりの談話。
集會の席などにて、推されて、其の會の長となるもの。
ざしきのなか、其の席にゐる人人。鄭谷詩「──亦有江南客」
國 ○芝居などの一組のかしら、一座の長。○ ザトウ 盲目の琵琶法師の首席の者の稱。○轉じてめくら。=盲人。
國 鯨の一種、眼甚だ細く、殆ど盲の如し、紀伊·土佐·肥前等の海に產す。
①テイ [靑]
②テイ [徑]
①には、堂の階の前、門內の地。○朝廷、宮中「後─」「宮─」「禁─」○役所「法─」○なほし(直)○いへ、家のなか「家─」「─訓」
②逕─は隔りて遠き貌。莊、逍遙遊「大有逕─」
○親の居るへや。束晳、補亡詩「眷戀──、心不遑安」
には、その。=園庭。
同じ庭の內にて、席を分ち同等の禮を爲す。莊、漁父「萬乗之王、千乘之君、見夫子未嘗不────」
にはにある木のえだ。陶濳、歸去來辭「眄──、以怡顏」
にはのきざはし。晉書、謝玄傳「譬如芝蘭玉樹欲使其生於──耳」
家庭のをしへ。孔子の子鯉が趨りて庭を過ぎし時、孔子が呼びとめて詩禮の學ぶべきことを敎へたる故事〔論、季氏〕に本づく。晉書、孫盛傳「雖子孫班白、而──愈峻」
庭のをしへ。戰國策「先生不遠千里、而──之」=庭訓。
にはのと。杜甫詩「林木在──、密幹疊蒼翠」
朝廷の上にて君主と爭ひ諫める。漢書、公孫弘傳「面折──」=廷爭。
には一ばいに陳列せしみつぎ物。左、莊、二二「──旅百、奉之以玉帛、天地之美具焉」
にはのかき。左傳「申包胥如秦乞師(中略)立依於──、而哭、日夜不絕聲」
庭のうゑ木。宋書、樂志「和鳴棲──、徘徊雲日閒」=庭木。
にはさき、前栽。傅咸、神泉賦「余所居──有湧泉」
には、除は門と塀 ヘイ との閒。岑參詩「雨氣潤衣鉢、香煙泛──」
古、君主のにはにて焚きしかがりび、にはび。夜中參內の諸臣を照らしたるもの。詩、小雅、庭燎「夜未央、──之光」
バゥ [江]
厖に同じ龐に通ず
○ゆたか(豐)「豐─」○あつし(厚)「敦─」○大いなり。○まじはる、まじる(雜)書、周官「不─和政─」
あつくしてゆたか。漢書、司馬相如傳「湛恩──」
8畫
アン [覃]
○いほり、いほ、くさや(小草舍)草ぶきの圓き屋「草─」「茅─」「蓬─」「結─」=菴。○僧尼などの佛に奉ずる舍。
力ゥ [陽]
○やすし、やすんず(安)「安─」「永─」「艾─」「寧─」「太─」○たのし、たのしむ(樂)「歡─」「樂─」○やはらぐ(和)○五方に達する大路、轉じて、往來繁き大路。○大いなり。○むなし(空)
同訓異義
ヤスシ 康·安·寧·泰·綏等の別は安(宀部三畫)の條を見よ。
やすらかに治まる、乂は治。書經「若保赤子、惟民其──」
五達のみちと九達のみちと。周邦彥、汴都賦「擧天下於──」
四十二卷、淸の聖祖康熙年閒、張玉書等、勅を奉じて撰す、字書中の最も正確なるもの。
すこやか、ぢゃうぶ。書經「身其──」=康强·康健。
往來の繁きちまた、四達を衢といひ、五達を康といふ。列、仲尼「堯治天下、五十年(中略)微服游──、聞童兒謠」=康莊·康逵。
安康にして壯健なり。金史、張行信傳「父暐以御史大夫致仕、猶──」=健康·康彊。
瓦にて造れるつぼ、瓠は壺。つまらぬ品物をいふ。史、賈生傳「寶──兮」注「──、瓦盆底也」=甈。
民を安んじ助ける。書、蔡仲之命「蕃王室以和兄弟、──小民」
往來繁き街路。康は五達、莊は六達の道〔史、孟子荀卿傳〕
からのさかづき。一說、大杯。詩、小雅「酌彼──」
すこやか。除陵文「體中何如、願聞──」=康健·康寧。
病なくしてすこやか。書、洪範「五福、一曰壽、二曰富、三曰──、四曰攸好德、五曰考終命」=寧康。
病氣がなほる、本復する。=康愈。
世治りてやすらか。漢書、宣帝紀「上下和洽、海內──」=康泰·平康。
安んじてたのしむ。漢書、禮樂志「闡諧嫚易之音作、而民──」=安樂。
①ショ [御]
②ショ [語]
①たみくさ(衆民)「黎─」○もろもろ、おほし(衆多)「─物」「衆─」○ぶんけ、支族。○めかけばら、妾腹の子「─子」○ちかし(近)論、先進「囘也其─乎」○こひねがふ「─幾─○こゆ(肥)ゆたか(豐)
②はらふ、毒蠱を驅除す。
同訓異義
コヒネガフ 庶·庶幾·希·冀·尙·幸○庶は冀也と註す、幾と同義なり、庶幾と連用しても、一字づつ別ち用ひても同じ。又、庶乎とも連用す。○庶幾は、こひねがはくはとも、ちかしとも訓む、遠きものは及び難き故、望を絕つも、近きは及ぶべし、されば願辭、又は近辭と註すれども、意は一なり。孟子「王庶幾無二疾病一」○希は、まれといふ字なり、故にまれなることの、出來るやぅに願ふなり。○冀は欲也、望也と註す、覬と音通ず、伺ひ望む意あり。○尙は庶幾也と註す「黎民尙亦有レ利哉」の如し、尙の字、たふとぶといふ義あり、たふとび願ふ意なり。○幸は非レ分而得曰レ幸と註す、幸調二護太子の如し。
もろもろの官人の長。書經「──允諧」
○こひねがふ。詩經「──夙夜、以永終譽」○ちかし。易、繫辭「顏氏之子、其殆──乎」
もろもろのつかさ。江淹文「包括──、總納儀刑」=庶官·庶僚。
明以後、翰林院の官名、進士の試驗に及第せし文學優等又善書の者を以て之に任ず。
もろもろの官吏。書、皋陶謨「無曠──」=百僚·庶僚。
妾腹のあに。史記「紂之──」
めかけばら、妾腹の子。類書纂要「──子、衆庶竝庶出之子、非嫡長也」史、商君傳「商君者、衞之──公子也」
ちかし。論、先進「囘也其──」=庶幾。
○めかけばらの子、庶出の子。○官名、東宮職。漢に「太子──」あり、魏に「太子中──」あり。
神に供へすすめる諸のうまき物。禮、王制「──不踰牲」注「祭以羊、則不以牛肉爲羞」
もろもろのたみ。=庶民。
もろもろのかみ。國語「以約誓於上下──」
妾腹に生れる。又、其の子。
もろもろのまつりごと。易、賁卦、象傳「君子以明──」
もろもろのいさを。衆多の功業。書「舜典「允釐百工、──咸熙」
○平民のやから。北史、魏孝明帝紀「詔──子弟」○ぶんけ(分家)=支族。
妾腹の男の子。史記「高祖長──」
多くのしるし、多くのきざし。書、洪範「八、──、曰雨、曰暘、曰燠、曰寒、曰風、曰時」
いろいろのもの。多くの階級の官人。陸倕文「銓衡──、歷選賓寮」
いろいろのもの。易林「坤厚地德、──蕃息」=諸物·萬物。
父の妾たる己の生母〔爾雅、釋親〕
もろもろのたみ。詩、大雅、靈臺「經始勿亟、──子來」=衆庶·百姓。
いろいろのつとめ、各種の事務。南史「雖未經──、而雅得人心」
庶士より以下庶民の年とりたるもの。國老の對。禮、王制「養──于下庠」
もろもろのたぐひ、多くの物。魏志「東作方興、──萌動」=萬物、庶彙。
もろもろのたみ。崔駰詩「淑雨施于──」=黎庶·庶民。
もろもろの役人。舊唐書「激勵頽俗、儀刑──」=庶官。
①ヒ [紙]
②ヒ [支]
①ひくきいへ(伏舍)屋根卑 ヒク し。左、襄三一「宮室卑─」
②ひくし(下·卑)○みじかし(短)周禮、地官「其民豐肉而─」○たすく。=毗。
ヨゥ [冬]
○もちふる(用)「登─」「徵─」○いさを、てがら(功)「功─」「勳─」○つね(常)なみ、おろか(愚)「凡─」○かはらぬ、變動せず。中庸「不易之謂─」○いたはる(勞)○やはらぐ(和)○あに(豈)左、莊十四「─非貳乎」○なに、なんぞ(何)─何·─詎とも連用す。○もって(以)書、說命「王─作書以誥」○こじろ。=墉。○おほいなるつりがね、鏞に通ず。○やとひ、やとふ。=傭。○唐代の賦課の名、丁年以上の男子、一年に二十日(閏年は二十二日)の公役に應じ難きときは、一日に絹三尺づつを代納する法「租─調」
同訓異義
ツネニ 庸·常·恒·雅·每等の別は常(巾部八畫)の條を見よ。○ナニ庸·何·曷·胡等の別は何(人部五畫)の條を見よ。
おろか。=暗愚·昏愚·闇愚。
やぶいしゃ、平凡なる醫師。陸游詩「──司性命、俗子議文章」
つねのおこなひ、平常の行。易、文言「庸言之信、──之謹」
○鑄て人の功績を銘するに用ふる器。周禮「掌藏樂器──」○凡庸なる才。=庸才。
おろか。=庸劣。
愚かなる君、凡庸の君主。
つねのことば、平常の言ふ所。庸行を見よ。
賃錢を受けて働く。漢書、匡衡傳「家貧──、以供資用」=傭作。
つねなみの者、尋常の人。=凡人。
劣りてよわし。唐書「肅代──」
いさを·てがら。晉書「威略冠于本朝、──書于王府」=功績。
おろかにしてあさはかなり。梁昭明太子、疏「意見──」
えだちと、みつぎと、夫役 ブヤク と年貢と。唐書、宋渾傳「取民一年──」
おろかにして氣が弱し。=庸怯。
つねなみ、おろか。南史、梁邵陵王綸傳「性頗──」=庸劣·庸愚。
なみなみの中にてやや勝れたる者。後漢書、劉盆子傳「光武帝曰、卿所謂、鐵中鏘鏘、────者也」卿は徐宣。
平常の德。中庸「──之行、庸言之謹」=庸行。
平凡なるやから、愚かなるともがら。宋史、劉儀鳳傳「不樂與──接」
やとはれびと、保は保證人を立ててやとはれる。史、刺客傳「高漸離變名姓、爲人──」=傭保。
○平凡なる貌。左思、魏都賦「超百王之──」=平平。○微小なる貌〔漢書、梅福傳」
おろかにしておとる。沈約文「幣帛嘉貺、猥班──」
次條に同じ。
なんぞ、なんすれぞ。詎も何。莊、齊物「──知吾所謂知之非不知乎」
9畫
寓(宀部九畫)に同じ。
①シ [寘]
②ショク [職]
①は一に厠に作る
①かはや、べんじょ(圊·溷)「圊─」「溷─」史、項羽紀「沛公起如─」○牀 ユカ の邊側。漢書、汲黯傳「上常踞─視之」○きよし(淸)○まじる(閒·雜)「雜─」樂毅、上燕惠王書「─之賓客之中」○ついづ(次)○高岸、水を夾む、水のほとり(水涯)漢書、劉向傳「北臨─」
②そばだつ(側)「─足」
雪隱の神〔酉陽雜爼〕=廁神。
べんじょ。歸田錄「雖──閒、燭淚成堆」=廁竇·溷圊。
かはや、べんじょ〔英雄記〕=廁竇。
おかは、をまる。史、萬石君傳「取親中裙──、身自浣滌」=虎子。
かはや、便所。=雪隱·廁牀·溷廁·圊廁。
シャウ サウ [陽]
○ひさし、正寢の東西にある序「兩─」○わたどの(廊)
宋代、諸州の鎭兵、其の州の本城に隸屬するを以て廂に比して名づく〔文獻通考、兵考〕=廂兵。
前條に同じ。
ひさし、わたどの。陶弘景文「──側室、可以安身」
國 牛車の一、太上皇又親王等の乘用に供するもの。
廟(广部十二畫)の古字。
ユ [麌]
○こめぐら(米倉)屋根の無き倉。一說、邑に在るを倉といひ、野に在るを─といふ「倉─」「廩─」○米をくらに積み貯へる。○ゆたか(裕)○米のます目の名、支那の十六斗を入る。又、其のますほどの米。論、雍也「與諸─」
江西省九江縣治に在り、庾亮武昌に鎭たりし時、建つる所、庾亮を見よ。=庾樓。
屋根を設けざる倉に米穀を積み貯へる。周語「野有──」
こめぐら。金史「平陽歲再被兵、人戶散亡、──無兩月食」=囷庾。
字は元規、晉の鄢陵の人、風格峻整、動くに禮節に由る、かつて武昌を鎭せしとき、諸佐吏殷浩の徒、秋夜に乘じて南樓に登る、亮忽ち至る、諸人起ちて之を避けんとす、亮曰く、老子この夜に於て、興復淺からずと、便ち胡牀に據り、浩等と談咏竟夕す、其の坦率類ね此の如し〔晉書、庾亮傳〕
舊唐書「東嶠縣卽大──、屬韶州一名梅嶺」白帖「大──上梅、南枝落北枝開」聞見近錄「──險絕、通渠、流泉涓涓不絕、紅白梅、夾道仰視靑天、如一線然」
10畫
力 [馬]
夏に通ず、厦に作るは非
○いへ(屋)一說に大いなる家「廣─」「大─高樓」○ひさし(門之廡)○─門 アモイ は福建省に屬する島の名、淸の光緒十三年開きて商埠と爲す。
シゥ ソゥ [尤]
○かくす、かくる(隱)論、爲政「人焉─哉」○もとむ(求)さがす(索)
次條に同じ。
謎 ナゾ 隱語。隱伏譎詭の言。晉語「有秦客──於朝」
チ [紙]
○のり(法)○解─は鹿に似て一角の獸、人君刑罰中るを得ば、朝廷に生ずといふ。漢代法冠の名。又、豸に通ず。=獬豸。
ヲゥ [陽]
○ひさし、堂の下の東西に立てたるへや、東西の序。○堂下の周屋、わたどの「廻─」「修─」「長─」「步─」「畫─」
わたどの、轉折せる處。杜牧、阿房宮賦「──縵迴、簷牙高啄」
ほそどの、わたどの、迴廊。唐書、嚴綬傳「始就──食、在百官上」
わたどのと、うてなと。華陽國好賢志「每升降趨翔──之下、威容可觀」
おもて御殿の下に副へて設けたるひさし。漢書、竇嬰傳「賜金陳──下」
ひさしのあるおもてごてん。政事を執る所をいふ。朝廷の義。史、貨殖傳「賢人深謀於──、論議朝廷」
朝政を執る宰相たる才能。蜀志、許靖傳「大較有────」=廊廟具。
朝政を執る大臣となるに足る才能。杜甫詩「方今───、構廈豈云缺」=廊廟才。
大臣宰相となりて政を執る志。文中子「山林有────」
廊廟具に同じ。唐書、張行成傳「行成體局方正、───也」
リゥ [宥]
○なかには(中庭)○中─は室の中央、─一に霤に作る。
レン [鹽]
○いさぎよし(潔)慾がない「淸─」「貞─」「方─」○かど(側隅·稜角)○つづまやか(儉)○をさむ(檢斂)○明かにしらべる「─察」○とし(利)○かたはら(側邊)○慾少き義より、轉じて價やすし。春渚紀聞「就─直取此馬以代步」○─纖は細かき貌。 國 ○かど。箇條。又、箇所訊計問の─」○ひときは、又、格別の義「一─の學者」
明かにとりしらべる。唐書、郎餘令傳「積薪自焚、試──、果得其奸」=廉察。
いさぎよき德をそこなふ。孟、離婁「可以取、可以無取、取──」
やすね、安直 アンチヨク =廉直。
心潔くしてつつしむ。後漢書「公方──」=廉謹。
かどだちてつよし。韓愈、柳子厚墓誌銘「儁傑──」
廉恥に同じ。
心いさぎよくつよし。柳宗元文「和恆直方、──信讓」
欲すくなくつつしみぶかし。律義 リチギ もの〔史、申屠嘉傳〕=廉愼。
物のかど。又、かどだちたる行。禮、儒行「砥礪──」
心淸廉にして剛直なり、いさぎよくしてつよし。後漢書、袁敞傳「──不阿權貴」
いさぎよし。人物志「淸介──」=廉潔。廉白。
前條に同じ。南史、郭祖深傳「──者、自進無途、貪苛者、取人多徑」
あきらかにしらべる。後漢書、第五種傳「──灾害」=查察。
欲少く心淸き士、淸廉の士。孟、滕文公「陳仲子豈不誠──一乎」
君子の德の玉のかどだつも破れざる如く堅固にしてやぶれざるをいふ。老子「是以聖人方而不割、────」
廉謹に同じ。
○欲少なく、能く人にゆづる。潛夫論「世人之論也、靡不貴──而賤財利焉、及其行也、多釋廉而甘利」○廉泉讓水の略語。
淸廉なりといふほまれ。宋史、馬亮傳「亮有智略、敏於政事、然其所至無──」
いさぎよし〔史、秦始皇紀〕=廉潔·淸廉。
○微雨 コサメ の貌。顧瑛詩「西風陣陣──雨」○細き貌。錢霍、西湖竹枝「北高峯上──月、西子湖頭一寸眉」
地名。南史、胡諧之傳「范柏年、見宋明帝、帝言次及廣州貪泉、因問柏年、卿州復有此水不、對曰、梁州惟有文川武鄕、────、又問卿宅在何處、曰、臣所居廉讓之閒、帝嗟其善答」=廉讓。
心淸くして恥を知る。詩經、序「白華廢則──缺矣」舊唐書、楊綰傳「從政者皆知──」=廉愧。
○いさぎよくただし。漢書、申屠嘉傳「爲人──、門不受私謁」○ レンチ 價やすし。字解參看。=廉價·廉値。
戰國時代の趙の名將、齊を伐ちて上卿に拜せらる、藺相如と刎頸の交をなす。
官名、元代、肅政──司を置き、各路を巡察せしむ、明改めて提刑按察使司と爲す、故に按察使を稱して──といふ。
心いさぎよし。後漢書、桓帝紀「令──守道者得信其操」=廉淸·廉潔。
心のいさぎよき男。唐書、后妃傳「盜泉飛溢、──不飲」=廉士。
とひただす、吟味する。史、秦紀「吾使人──」
欲すくなくして公平。史、吳起傳「──盡能得士心」
いさぎよく、欲すくなき役人。漢書「──、民之表也」
かどだちてするどし。=銳利。
11畫
イン オン [沁]
一に蔭に作る
○おほふ、おほひ(庇)○かげ、こかげ(樹蔭)○おかげ。又、父祖の功勞ありしおかげによりて子孫が官位につくをいふ「─補」
父祖の功勞によりて、子孫を官に敍する。元史「選用不限──」=廕補·蔭補。
父祖の功勞によりて岀身を得る者。又、國子監生となる者の稱。
父祖のおかげにて官位を授けられる。除は任命。=廕補·廕敍。
父祖のおかげにて官に任ぜられる。調は徵。
○おほふ。おほはれる。戰國策「席隴畝、而──桑陰」○かばひ助ける。保護する。又、おかげ。
廕敍に同じ、補は補任。
キウ [宥]
廏は俗字
うまや(馬舍)「外─」
うまや(馬舍)閑はをり〔魏書、常季賢傳〕=廏舍。
馬を掌る人。韓詩外傳「顏淵退、俄而──以東野畢馬敗聞矣」
うまつなぎば。馬を置きて驛を傳ふる義。漢書、田横傳「田横與其客二人、乘傳詣洛陽、未至三十里、至尸鄕──」
うまやの馬。漢書、貢禹傳「──食粟將萬匹」
馬匹の飼養を掌る役人。漢書「長安──乘駟馬車、來迎買臣」=廏人。
廏(前條)の俗字。
キン [文]
○小さきいへ(小屋)○わづかに(纔)=僅。○おとる(劣)○つとむ。=勤。
クヮク [藥]
○大いなり「宏─」吳志、周瑜傳「性度恢─」○ひらく(開)廣げる、小を張りて大いならしむる。班固、答賓戲「─帝紘」○むなし(空)漢書、東方朔傳「─然獨居」○くるわ、俗に郭に通ず。○ 國 クルワ 一區域又は遊里の義。
ひろげて大きくする。西京賦「──九市」
空虛 ムナシ なる貎。唐書、李密傳「天下──無事矣」
からりと開けて大いなる貌。又、空しき貌。法言「楊墨塞路、孟子闢之──也」=廓然。
世のみだれをさっぱりとはらひきよめる。後漢書、陳蕃傳「──天下」=肅淸。
心むなしく、わだかまりなき貌。漢書、東方朔傳「魁然無徒、──獨居」
○ひらけて大いなり。柳宗元文「廟舍峻展、階序──」○廣げて大いにする「──圖」
からりと、きよくすむ。張仲素、山呼萬歲賦「文物芬郁、寰瀛──」
地をひろめる。又其の地。後漢書、朱浮傳「六國之時其勢各盛、──數千里、勝兵將百萬」
ひろめやすんずる。魏書「革靜荒隅、──宇內」
○心ひろく大いなり。落は磊落。晉書、姚長載記「少聰哲、──任率、不修行業」○志を失ふ貌。落は零落。宋玉、九辨「──兮、覉旅、而無友生」
ひろき大空 オボゾラ 皇甫湜賦「志在──、跡依泥塗」=寥廓。
レゥ [蕭]
姓。又、人の名。
ロウ [尤]
○うしろ、せ(脊)屋脊。○麗しく明か。○俗に樓の借字とす。
12畫
①キン [侵]
②ギン [寢]
①つらぬ(陳)輿服を庭に陳ねる。○おこす(興)
②ふさがる(淤塞)○いかる(怒)
①クヮウ [養]
②クヮウ [漾]
①ひろさ、ひろし(闊)「平─」「弘─」○ひろむ、ひろくする(擴大)「增─」○大いなり。○ゆたか(寬)心がのびのびして安し。大學「心─體胖」○州名、三國の時吳にて置く、今の─東·─西地方。
②よこ(橫)東西を─と爲し、南北を輪と爲す。○むなし。=曠。ゆたか(泰)○兵車、十五乘を一─と爲す。左、宣二「分爲二─」
同訓異義
ヒロシ 廣·博·闊·弘·汎·寬○廣は狹の反、限り無く廣きこと。中庸「廣大配二天地一」○博は廣也、大也、幅廣き義、博聞·博愛と用ふ。論語「博學二於文、一約レ之以レ禮」○闊は疏也·遠也·廣也、兩方に限りありて、其の閒のはば廣き意、濶は俗字たり。○弘は大なり、廣に近し、ひろむるとも訓む、德業心術等に用ふ、寬弘·恢弘の如し、形狀の上には用ひず。論語「人能弘レ道、非二道弘一レ人」○汎は泛と同じ、うかぶとも訓む、深入りをせず、ばっとしてひろきなり。論語「汎愛レ衆而親レ仁」○寬は博に近し、ゆったりと餘裕ありて廣きなり、窄の反にて、容るるところある義、寬仁大度の類。
○ひろくゆきわたる。書、大禹謨「帝德──、乃聖乃神、乃武乃文」○ひろさ。東西を廣、南北を運といふ。國語「蔑──百里」=廣輪。
ひろく益をなす。諸葛亮文「裨補缺漏、有所──」
○ひろくたひらか。西京賦「爾乃──沃野、厥田上上」=曠衍。○ひろくはびこる。晉書、裴頠傳「虛無之言、日以──」
ひろめのぺる。謝靈運文「──慈悲、饒益衆生」
ひろきいへ。漢書「──之下、細旃之上」=大屋。
月のみやこ、月宮殿。龍城錄「上皇與申天師道士鴻都客八月望日夜、因天師作術、三人同遊月中、見一大官府、榜曰廣寒淸虛之府」胡宿詩「卻疑身在廣寒宮」
鐵道の軌道の閒の、四尺八寸以上あるもの。狹軌の對。
○意味をひろめる。禮記、疏「此更爲神、設尊號、亦廣其義也」○ひろき意味。狹義の對。
ひろくもとめる。漢書「猶博取而──」
ひろきゐどころ、仁に喩へていふ。孟、滕文公「居天下之──」
廣大なる大ぞら。曾鞏詩「長軒馮──」=虛空。
ひろきみち。梅堯臣詩「開池臨──」
ひろさと、せまさと。論衡「日照天下、遠近──、難得量也」
おほぐちをきく。無遠慮にいふ。=大言。
新聞雜誌に記載し、又は其他の方法にて廣く衆人に吿げ知らす。
大勢のすわれる場所。戰國策「衆人──之中」=廣座。
ひろくすくふ。唐太宗文「神州陰祀、洪恩──」
ひろきひたひ。易經「巽于人也、爲寡髮爲──」唐書、楊收傳「收──深頤、疏眉目、寡言笑」=博顙·闊顙·廣額。
ひろきみせ。高道素賦「通衢──、大邑都城」
ひろやかなるうてな。水經、注「連廡──、炎暑之日、常以避署」
ひろくほがらか。杜牧、雪中書懷詩「明庭開──」
古の仙人の名。莊、在宥「黃帝聞───在崆峒之上、往見之、問曰、聞吾子達於至道、敢問治身、奈何以得長久」
土地ひろくして物產がゆたか。詩經、箋「齊地──」
死者はとこしなへに曉る期なし、故に喩ふ。陸機詩「廣宵何寥廓、大暮安可晨」
ひろき干潟 ヒカタ 斥は鹽濱。廣闊なる斥鹵。書、禹貢「海濱──」
ひろきすなはら。諸葛亮文「長山──、足以自衞」
ひろく大いなり。史、孔子世家「博辨──」
ひろきいへ。後漢書、許武傳「肥田──」
ひろく長きした。辯舌のすぐれたるにいふ。華嚴經「菩薩以───、一音中現無量音」蘇軾詩「溪聲便是───、山色寧非淸淨身」
廣き慕地と高き墓石と。
ひろきたかむしろ。許渾詩「河漢秋歸──涼」
幅のひろきみち。蜀都賦「畫方軌之──」=廣途。
廣漠に同じ、莫は漠。莊、逍遙遊「──之野」
北方のかぜ。淮南子「天有八風、一曰───」
限りなくひろし。書、禹貢、注「──而斥鹵」=廣莫。
ひろきまゆ。漢書、馬廖傳「城中好──、四方且半額」
あまねくいづこまでもおほふ。東京賦「惠風──」
ひろきひさし、西京雜記「客館皆──高軒、屛風幃褥甚麗」
宋廣平の作りし梅花の賦。錦字箋「宋璟字廣平、貞操勁質、其鐵腸石心、疑不能吐媚辭、乃作梅花賦、則淸便豔麗也、其警句云、鶯語猶澀、蜂房未喧、獨步早春、自全其天」
ひろさ、東西を廣といひ、南北を袤といふ。史、楚世家「──六里」=廣輪·縱横。
佛 四天王の一、帝釋の外臣、西方を護る。
ひろきのはら。史、天官書「海旁蜃氣象樓臺、──氣成宮闕」
ひろくゆるやか。=寬裕。
ひろく見る。晉書、郭璞傳「陛下玄鑒──、欲知其情狀」=博覽。
喪に用ふるくるま。喪車。史、季布傳「置───中」
ひろさ。東西を廣 ヨコ といひ、南北を輪 タテ といふ。周禮「大司徒周知九州之地域、──之數」=廣袤·廣運。
ひろくはるか。雲笈七籤「雲起大虛、風生──」
國 玄關の次にある廣き座敷。
國 神社。又、宮殿の前庭。=大前。
シ [支]
一に厮に作る
○めしつかひ、こもの(賤役者)○薪をとり又は馬を養ふもの。
奴僕などの賤しきつとめ。又、其の者。漢書「其賓客──、皆天下俊桀」
下賤 イヤン の者。世說「出自──、不願名器」
まかなひなどするめしつかひ。史、蘇秦張儀傳「──十萬」
薪を取り、馬を養ふしもべ。史、張耳陳餘傳「有──卒」=廝徒。
シャウ [養]
○壁なき家(露舍)○うまや(馬屋)○今は多人數の工商などの聚る所の稱「工─」「粥─」「菜─」
明代勅命によりて捕へられし罪人を收容せし牢屋。廠は明代の官署の名、東敞·西敞あり、恒に內監を以て之を司らしめ、專ら詔獄を緝捕するの事を主る。=詔獄。
チュ [虞]
廚·厨は俗字
○くりや(庖屋·炊事場)「天─」「御─」「軍─」「庖─」孟、梁惠王「君子遠庖─」○ぬし(主)○ひつ(櫝)はこ(箱)「書─」「衣─」○行─はわりご、べんたぅ(辨當)
だいどころ。晉書、衞恒傳「還經──」
だいどころのかまど。李白詩「──無靑烟」
料理人、いたまへ。南史、梁安成王秀傳「──進食」=廚夫·庖人。
くりや、だいどころ、炊事場、=庖廚。
料理。又くりや。長孫佐輔詩「客來羞──」=庖廚。
料理する召使女、めしたき女。膳夫錄「──數百人」=廚娘。
くりやの入費。魏書、甄琛傳「詔給──」
料理人。
國 ○調度書畫などを入れる箱。○神佛の像を安置する箱。=佛龕 プツカン
テン [先]
又鄽に作る
○やしき(市邸)「市─」「邑─」「郊─」一夫の宅地。○みせ、物を賣る店(店鋪)「肆─」○商店より稅を取る。禮、王制「市─而不稅」店の稅のみを取りて、商品には稅を課せず。
みせ、まちや。
みせ。宋書、謝莊傳「貴戚競利、興貨──者、悉皆禁制」
みせ。=廛肆。
ハイ [隊]
○いへかたぶく(屋傾)「頽─」○すつ、すたる(舍)不用になる「久─」「曠─」「棄─」○かたは(不具)又、不治の病。古、癈に通ず。○やめる(止·罷)とどまる。○はなちおく(放置)○ゆるぶ(弛)「弛─」禮、學記「敎之所由─也」○大いなり。○おとす、おつ(墮)左、定三「─於爐炭」○ふす(伏)史、淮陰侯傳「千人皆─」
廢止となりて行はれざる議案。又は其の考案。
すたれたるぢんや。李商隱詩「荒村倚──」
あれすたれしその、荒廢せし園。廼賢詩「──鶯花盡、荒臺燕麥生」=廢園。
住人なきあばらや。=破屋·廢宅。
○家督を相續する人なくして、ちすぢが絕える。=絕家。○戶主が他家に入りしため其の家をつぶす。
學問することをやめる。列女傳「──如斷機」
天子の文法を廢止し、上の行爲を沮み誹るをいふ〔史、平準書〕
新聞雜誌等の刊行をやめる。
すてる、やめる。
廢棄すべき物と、貯藏し置く可き物とを分ち、機を見て利を得る義。漢書、食貨志「──居邑」=廢著。
すたれたるみぞ。王建詩「雨水洗荒竹、溪沙塡──」
城又は家·市街などのほろびしあと。韓維詩「寒花亂──」=廢址。
商人が物價低ければ之を廢置して出ださず、高ければ之を擧げ出だす義。史、仲尼弟子傳「子貢好──、與時轉貨貲」=廢居。
○廢止せし官職。○官職をやめる。
すたれかく。班昭、女誡「夫不御婦、則威儀──」
しごとをやめる。後漢書「其輕黠游蕩、──爲患者」
國 現在通用せざることば。=死語。
終身仕進の路を塞ぐ義。漢書、息夫躬傳「躬同族親屬、素所厚者、皆免──」
皇后の位を奪ひ取る。又、其の處分を受けたる皇后。
すたるると、おこると。陳子昂詩「太極生天地、三元更──」=興亡·興廢。
やめる。=廢罷。
城·家などのすたれたるあと。陳孚詩「我偶過此訪──」=廢墟。
すたれゆるぶ、敗壞する。吳融詩「田峻不勝荒、農功皆──」
不用になりたるかみ、ほご(反故)唐書、李繁傳「從吏求──」
すたりうせる。すておきて心にとめぬ。後漢書、明帝紀「不知稼穡之艱難、懼有──」
不具のやまひ〔禮、禮運〕=癈疾。
やぶれたること。鮑溶詩「──難爲絃」
娼妓の公許をやめる。=廢倡。
感ずる所ありて讀みかけし書物を掩ひて讀まず。史、孟軻傳「未嘗不──而歎也」
職務を怠る。又、すたれたるつかさ。張說、喜雨賦「屛翳慚其──、祝融悔其遷怒」
すたれたえる。劉歆文「不思──之闕」
官職をやめ、又はしりぞく〔論衡〕=黜退。
國 士人の帶刀を止むる「──令」
住む人なきあばらや。=廢屋。
やむると、其のままおくと。廢止と、存置と。周禮、太宰「──以馭其吏」
官廳を廢止する。
長子の相續者たるべきことを廢止する處分。
官職をとりあげ、しりぞける。晉書「──功臣」=免黜。
やめのぞく。
天皇の位をうばはれたる人。又、其の處分を受けし皇帝。
天子の凶事又は其の他の事故によりて朝政を視たまはざる義。晉書「咸寧二年正月以疾疫──」=輟朝。
○すたれたる儀式。○儀式をやめる。後漢書「善人國之紀也、制作國之典也、滅紀──、其能久乎」
世にすてられて屠者 イヌコロシ となれる者。戰國策「太公望齊之逐夫、朝歌之──」
すてやむ〔宋書、周朗傳〕=廢止。
捨てわすれる。像法決疑經「──經業」
國 明治四年十一月、諸藩を廢し、改めて全國を、三府七十二縣に分ち、郡縣の制を定めしをいふ。
やくにたたぬもの、不用の物「──利用」吳越春秋「畢爲──」
すたれゆるむ。漢書「今──懈弛」
國葬などにて天子の廢朝せらるる時、官吏の政務を執らざるをいふ。文獻通考「──禁樂三日」
すたりほろぶる。
今の君主をやめさせて別の人を君主に立てる。
①ブ [麌]
②ブ [虞]
①ひさし(廂)堂下の周屋「門─」ほそどの(廊)○のき、屋宇。漢書「覆以屋─」○おほふ(覆)○大いなる屋 イヘ 「大─」
②蕃─は草木の盛んに茂る貌。書、洪範「庶草蕃─」
のきした。史、李斯傳「居大廡之下、不見人犬之憂」
ベウ メウ [嘯]
○おたまや、祖先の神靈をまつる殿堂(靈屋)「宗─」「祖─」「高─」「家─」「靈─」古今注「─、貌也、所以彷彿先人之形容也」○やしろ、鬼神·聖賢を祭れる堂舍。史、封禪書「作渭陽五帝─」○王宮の前殿、政を行ふ所「─堂」「廊─」○東西に廂のあるへや「寢─」
おたまや、やしろ。宋書、禮志「──之制」
先帝のいみな。唐書、百官志「國忌──、卜筮醫藥」
朝廷の上の評議。唐書、朱子奢博「歷代──」=朝議。
祭にそなへるいけにへ。陸游詩「──烏得爲孤豚」=廟牲。
婦人が嫁して始めて夫家の廟に參詣するをいふ。儀禮「婦三月而──」
朝廷のはかりごと。古は宗廟に於て謀を定む、故にいふ。孫子、始計「兵未戰而──勝者、得算多也」=廟謀。
おたまや、やしろ。水經、注「岸上幷有──、祠前有石碑三所」
おたまや、祖先の靈をまつるへや。南史「──頽毁」
おたまや、前に在るを廟、後に在るを寢といふ。晉書、賀循傳「別立──」
やしろ、宗廟と、社稷と。韓愈文「來獻闕下、以吿──」=宗社。
廟社內にて香火の事を司る者、はふり。
廟堂に坐して勝つ、戰はずして計略にて克つ。孫子「不戰而屈人之兵、──之術也」漢書、趙充國傳「非素定──之册」册は策。
祖先のおたまやにて其の功德を讚美する樂歌〔後漢書、傅毅傳〕
おたまやに祭られる。後漢書、梁竦傳「大丈夫居世、生當封侯、死當──」
○宗廟の義。禮、禮運「──之上、罍尊在阼、犧尊在西」○古、政を議し事を行ふには、宗廟に於てし、之を祖先の靈に吿げしが故に、轉じて朝廷の義に用ふ。呂覽、類似「夫修之於──之上、而折衡乎千里外」
佛像を安置するところ。唐書、蘇瓌傳「武后鑄浮屠、立──」
おたまやの庭。魏志、齊王芳紀「太祖──」=廟庭·廟堂。
前條に同じ。
おたまや、兆は墓地。
おたまや。祧は上去なり、七世以上の遠祖の廟は之を遷す、之を遷廟といふ、卽ち祕〔周禮、春官〕=祧廟。
おたまや、彷彿として死者の容貌を見るの義に取る。諸葛亮文「──廢去、使人歎息」=宗廟。
おたまやに立つる石ぶみ。元史、文宗紀「賜上都孔子──」
朝廷のはかりごと。後漢書、光武紀贊「明明──、赳赳雄斷」=廟略·廟謀·廟算。
朝廷のはかりごと。杜甫詩「猛將紛塡委、──蓄長策」=廟謨·廟略。
朝廷をいふ。廼賢詩「──贊畫鬢成絲」
朝廷のはかりごと。晉書、羊祜傳「外揚王化、內經──」=廟謀·廟圖。
13畫
力イ ゲ [卦]
?は俗字
おほやけのいへ(官舍)やくしょ「公─」
やくしょ。東都賦「營屯櫛比、──棊布」=官衙·官廳。
クヮイ [泰]
○まぐさぐら(芻藁之藏)「芻─」「糧─」○─積は星の名。
シャウ [陽]
○かき。=牆。○こもの(小臣)「─夫」嗇に通ず。
リン [寢]
本?に作り、或は稟に作る
○こめぐら(米倉)穀藏を倉、米藏を─といふ「官─」「州─」「義─」○米ぐらに入れる。○ふち(俸祿)「俸─」○あやふし(危)懍に通ず。○米─は舜の世の學校の稱。禮、明堂位「米─有虞氏之庠也」
おくら米のたくはへ。唐書、劉蕡傳「──不乏矣」
米ぐら。漢書、東方朔傳「珍寶充內、外有──」
くらばん。米榖の岀納を掌る者。孟、萬章「──繼粟、庖人繼肉」
くらの米を出してすくふ。振は賑 ニギハス 魏志、劉馥傳「鰥寡孤獨、蒙──之實」
官より給するふち米。漢書、蘇武傳「──不至」
○科擧の時、府縣學の生員の食料を給せらるる者の稱。○官費生、蓋し古の學校を米廩といひしに本づく。
宮より給する食料。稍はややの義、少しづつ分ち給する義。宋濂、送東陽馬生序「今諸生學於太學、縣官日有──之供」
○くらにあるもみ。宋史、眞宗紀「民饑、貸以──」○官より給するもみ。韓愈、進學解「歲糜──」
ふち米、俸給。梁書、嚴植之傳「疾後便不受──」
米ぐら。邑に在るを廩、野に在るを庾といふ。史、平準書「民則人給家足、都鄙──皆滿」
あてがひぶち、俸米。唐書「供筆札──」
16畫
①リヨ·ロ [魚]
②ロ·ル [虞]
○いほり(草庵)一草─」「敝─」「茅─」「蝸─」○かりや(假寓)田の中の屋 イヘ ○とのゐのいへ、宿直の舍。○讀書のへや「精─」○よる(寄)はたごや(候舍)いほりす、草舍 イホリ を構へて住む。史、孔子世家「唯子貢─于墓上、凡六年、然後去」○山の名、江西省九江府に在り。=匡廬。
いほり。趙孟頫詩「相期結──」=廬舍。
死者に事ふる爲めに、墓側に建つるいほり。方干詩「才高登上策、孝極殁──」=廬墓。
いほり。廼賢、居庸關詩「環邨列墟市、鑿翠構──」
山の名、字解を見よ。史、河渠書「余南登──、觀禹疏九江」=廬岑·廬阜。
廬山の實際の形狀、轉じて窺ひ知り難き眞相の義とす。蘇軾詩「横看成嶺側成峯、遠近高低各不同、不識─────、只緣身在此山中」とあるに本づく。
めしつかひのもの。漢書、鮑宣傳「蒼頭──、皆用致富」
いほり。史、項羽紀「破釜甑、燒──」
毘────の略、其の德普遍にして照らさどるなき佛、大日如來の稱。飜譯名義集「賢首梵、本廬舍那、氏云光明徧照」
いほり、いへ。魏志、文帝紀「殺人民壞──」=廬舍。
廬山をいふ。高僧傳「慧遠、居──三十餘年、化普道俗」
父母又は先生長者の死を悲しむ餘り、其の墓の旁にいほりを結びて住む。字解參看。
人家のあつまれるむらざと、廬舍村落の義。後漢書、應劭傳「──之居」
○兩漢竝に唐宋以後の縣名、今の江西省吉安縣の南、宋の歐陽修·文天祥の鄕里。○歐陽修の號。
18畫
ヨウ [冬]
雝·雍に通ず
○やはらぐ(和樂)○ふさがる。=壅。○辟─は古の天子の學校。
和ぎ樂む貌。爾雅「──優優、和也」=雍雍。
20畫
テイ チャウ [靑]
○やくしょ(官署)「公─」「官─」「郡─」「邑─」古、聽に作る、六朝以來广を加ふ。○いへ(屋)へや(室)洛陽名園記「涼榭錦─」
おもてざしき。宋史、李沆傳「──前、僅容旋馬」